みたから

CATEGORY :

TOP / ―みたかの秋を彩る果物― 実は都内一の生産量!「キウイフルーツ」

三鷹ジモト情報

―みたかの秋を彩る果物― 実は都内一の生産量!「キウイフルーツ」

2019.11.05

実りの秋、食欲の秋。青果店やスーパーの店頭を、たくさんの旬の果物や野菜たちが彩っています。そんな秋を代表する三鷹の名産品をご存知でしょうか?
そう、正解です! キウイフルーツです!
でも、特産だということを耳にする機会はあっても、実際に三鷹産のキウイを味わったことのない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、三鷹産キウイの魅力や「なぜ三鷹でキウイ?」という素朴な疑問など、三鷹市野崎のキウイ農家・吉野園さんを訪ね、農園主の吉野均さんにお話を伺ってきました。

画像

since 1978 ―三鷹で40年の歴史―

三鷹のキウイ栽培は、今から約40年前、1978年にスタートしました。まだ日本ではキウイがあまり知られていなかった時代です。
最初に栽培を始めたのは、三鷹市牟礼にある小林果樹園の小林精一さん(故人)。神奈川県湯河原町を訪ねた際に、みかん農家が新しい果物としてキウイに挑戦しているのに着目、苗木を譲り受けて栽培したところ、三鷹の土壌にたいへん適した作物であることがわかったのだそうです。
そこで、ニュージーランドのキウイ農場を視察するなどして知見を深め、仲間の農家に栽培を広げていきました。1984年には三鷹市キウイフルーツ協会(現在の三鷹市果樹組合キウイフルーツ協会部)が設立され、栽培技術の向上のための勉強会やキウイを使った商品開発が行われてきました。
多くの農家がキウイ栽培に取り組むことになった理由について、吉野さんは「まず小林さんの熱意があり、三鷹の土地に合っていたことに加えて、それまで主力だった野菜が遠方の大産地に押される中で、多くの農家が次の作物を模索していた時期とも重なったのだと思います」と解説してくれました。

画像

吉野園・吉野均さん

キウイの魅力 ―高い栄養価と気軽さ―

実は、キウイそのものの歴史は意外と浅く、イザベル・フレイザーというニュージーランド人女性が1904年に日本や中国を旅行した際、中国から持ち帰ったマタタビ科の植物に端を発しています。その後品種改良が重ねられ1930年代から商業生産がスタート、1959年にニュージーランドの国鳥「キウイ」にちなんで「キウイフルーツ」と名付けられました。
そんなキウイフルーツの最大の魅力は、なんといっても果物トップクラスの栄養価です。甘酸っぱいその果実には、ビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富に含まれています。
例えば、ビタミンC、カリウム、カルシウムについては、100gあたりの成分で、一般的なみかんの2倍も含まれています。さらに、皮をむいたりひと手間加える必要もなく、2つに切ってそのまますくって食べられる手軽さも、世界的な人気フルーツになった理由の一つ。吉野さんによると、食べごろの三鷹産キウイは、包丁を使わずとも手できれいに割ることができるのだそうです。

画像

きれいに整備された吉野園さんのキウイフルーツ園

都市農業だからそこのきめ細やかな取り組み

そして、三鷹のキウイには、この土地に合った作物というだけではなく、都市農業ならではの、農家さんごとの様々なこだわりがあります。
例えば、吉野園さんでは、園内の落ち葉やキウイの枯れ枝を使って堆肥を作ることで、落ち葉を捨てたり堆肥を購入することなく、農園内で資源として循環するようにしています。
また、住宅地に近接した都市農業ゆえに、多くの都市農家さんが農薬の使用を安全かつ最小に抑える工夫をされています。吉野園さんでは、病害虫が発生していないか小まめに畑を確認し、必要時に最低限の使用で済むように心掛けています。また、キウイの古い樹皮は虫が越冬する棲み処となってしまうので、丁寧に削り取る作業を行っているそうです。
生産する品種についても、一般的な緑の果肉の「ヘイワード」という品種を主力としつつ、黄色い果肉で小平生まれの地元品種「東京ゴールド」、中心部が赤い「紅妃」など、農家さんによって様々な品種を生産され、多様なニーズに応えるようにしています。

画像

生育状況を丁寧に確認

画像

農園の落ち葉などで作られた、吉野園さんの自家製堆肥

実は贈答品にも最適 ― 新しい取り組みにも挑戦

こうして丁寧に作られた三鷹産キウイは、普段見かけるものより大ぶりでとっても濃厚。一口でファンになること間違いなしです。それもそのはず、大産地の産品は、店頭に並ぶまでに傷がつかないように固めの状態で出荷されるのに対して、地産地消の三鷹産は、「これが食べごろ」というものを農家さんが直売所に並べるからです。
吉野園さんの場合は、生産量の半分が庭先直売所やJA 東京むさしの三鷹緑化センターで販売され、残りの半分は贈答品としての販売となっています。どの農家さんも贈答品としてのPRはあまり大々的にされてはいませんが、一度頼まれたお客さんが「贈った先が、大きくて甘いと喜んでいたよ」と言ってリピーターになってくれることが多く、固定のお客さんがかなりいらっしゃるそうです。しかしながら、三鷹産キウイの認知度はまだまだ高いとはいえないのが現状です。
そこで、吉野さんも、都市農業を応援するプロジェクト「まちなか農家」とともに、キウイの収穫体験イベントを実施したり、市内の洋菓子店さんとのコラボスイーツを展開したりと、新しい取り組みに挑戦しています。

画像

キウイ収穫体験

タテに切る?! ―美味しく食べるコツ―

最後に、一番気になる疑問「美味しい食べ方」を質問してみました。
すると、「ヨコではなくタテに輪切りにするといいですよ」とのアドバイス。
キウイのフルーツとしての美味しさの源泉は、甘味と酸味のバランスにありますが、甘みは果実の下のほうが強くなっているそうです。このため、タテに輪切りにすると、一粒のキウイに詰まった味をトータルに楽しめるのだとか。

三鷹のキウイはまさにこれからがシーズン! 休日に庭先直売所を巡って、品種や農家さんごとの違いを楽しむ「キウイ食べ比べ」などいかがでしょうか?

吉野園

【住所】
三鷹市野崎3-6-25
【TEL】
0422-31-7672
【Facebook】
https://www.facebook.com/yoshinoen.mitaka/
【instagram】
https://www.instagram.com/yoshino_en/
【直売所情報(まちなか農家)】
https://machino.tokyo/place/yoshinoen/

JA東京むさし「農園マップ」(市内の直売農家の位置が確認できます)
https://www.jatm.or.jp/farming/plant/


撮影:T. Miura
取材・執筆:M.Yonekawa

ARCHIVE